コロナが落ち着いた後の住宅のトレンドはどうなる?

新建ハウジングの住宅産業大予測2021を読んでいて気になった「コロナ後のニューノーマル」。コロナ禍でこれだけテレワークが推奨されていますが、その実デスクワーカー以外の現場で働くエッセンシャルワーカーはテレワークはできず、また感染率の低い地方ではそもそもテレワークの実施も定着率も低いという状況も

感染が落ち着くと予測される2021年の4月以降ではフルタイムの在宅勤務者はごく少数になるであろう、とのこと。そうなると郊外の住宅需要も期待されていたほどには伸びないかもしれません。
また「フルタイムテレワークの定着が一部のみの少数派」となると住宅におけるワークスペースの提案もそこまで重要視されなくなる可能性が


◆クリーン・清潔さへの要望は高まったまま、定着

コロナ禍ではウイルス対策を含めた換気・抗ウイルスへの要望が高まりました。換気機能のついたエアコン、抗ウイルス加工の建材がメーカーから発売、注目されました。玄関でウイルス対策という観点から考えると、玄関回りのクローゼットの拡充、玄関から手洗い場へ直行できる導線の確保など提案プランへも影響がありそうです。
コロナが落ち着いたとしても、インフルエンザや風邪など季節性のウイルス対策として「クリーン・清浄化」は住宅提案の重要な要素として定着しそうです。


◆大空間のキッチン・リビングの活用&定着

フルタイムではないけれど週1~2日程度はテレワークを実施する、という働き方が今後は増加しそうです。そのために個室を設けるのはさすがに無理だし、ワークスペースの定位置を確保するほどの頻度ではないし…というシーンではリビングの一角にそのスペースを確保するのが現実的です。
またコロナ禍で「家で行うこと」が増えました。外食はおうちごはんに、娯楽はおうち時間に、健康維持はおうちヨガやおうち筋トレに、庭がある場合はおそとごはん、おうちキャンプなど。
リビングやキッチンを多目的に使うことは今後も定着化するであろうと予測されるので、大空間のリビングに合わせた構造性能や温熱性能の提案、さらに庭がある場合は大開口から庭への導線を合わせた提案もコロナ後ではトレンドとなりそうです。