植栽の剪定をやってみよう!不要な枝を見極める

剪定の順序の基本は高いところから低い方へ、太い枝から細い枝へ切っていくのがセオリー。どの枝を切っていいのかわからない時は、枯れ枝と「忌枝」と呼ばれる不要な枝を整理しましょう。ただし枝が少ないところでは忌枝をあえて残したりバランスを見ることも必要です。とは言っても「どの枝が忌枝」かわかっていないことには、切り取ることもできませんよね。どれが忌枝かを見分けるため、イラストをご紹介します。


枯れ枝
その名の通り枯れてしまっている枝。全体が枯れている場合は元から切りおとします。枝先のみ枯れている場合は枯れている部分のみを切り取ります。枯れ枝は明らかに変色しているので見分けがつきやすいです。


平行枝
複数の枝が平行して生えていると重なり合い日当たりや風通しが悪くなってしまいます。バランスを見ながら一部の枝を元から間引きましょう。


車枝
一か所から車輪上に枝が生えている状態。バランスが悪いので一部を元から間引きます。車枝は少し下から見上げるように見たほうがわかりやすそうです。


徒長枝
仕上げたい樹形のラインより長く伸びてしまっている枝は樹形のラインに合わせてカットするか、不要な場合は元から切り取ってもOKです。こちらも明らかに樹形からびよ~んと伸びている枝なので判断しやすいですね。


内向き枝(返り枝)
幹に向かって内側へ伸びる枝は樹形のバランスを崩し、日当たりや風通しにも影響するので元から切り取ります。少し内向きな程度ならその周囲の枝のバランスを見ながら、残してもいいのかもしれません。

ふところ枝
枝元から出る弱々しい枝をふところ枝と呼びます。また主幹から芽吹く弱々しい枝を幹吹きと呼びます。どちらとも、蒸れて病害虫の原因になったり枯れこみやすいので元から切り取る必要があります。これは明らかに他の枝とサイズの違うひょろひょろの枝、なので比較的見つけやすいです。


交差枝
枝同士が交差して絡まりあっている場合はどちかの枝を切り取る必要があります。こちらも認識しやすいですね。元から切り取らなくても交差しない長さに整えればいいようです。


立枝
真上に伸びる枝。強すぎる枝になるので早めに元から切り取りましょう。


下がり枝
下方向に伸びる枝。枝の流れが悪く、樹形のバランスを崩すので元から切り取ります。下方向に伸びている枝なので見分けやすいですね。


ひこばえとシュート
株元から伸びる小さな幹をひこばえ、勢いよく伸びる枝をシュートと呼びます。株立ちなどの樹形にしたい場合は置いておきますが不要な場合は元から切り取ります。

不要な枝を選定して、樹形も美しくイキイキとした庭木になればいいですよね。

わかりやすい初心者のための剪定本を参考に記事を書きました。写真がたっぷり入っていてオススメです!

参考文献:はじめての庭木・花木の剪定と手入れ/玉崎弘志