パースに効果的な陰影表現、遠近感、質感をプラスするには?

CADでパースを作成する際、かっこよくステキなパースにするためにはまず第一にアングルがとても大切です。こちらの記事でも紹介しましたがアングルは本当にパースの印象を大きく左右します。そしてパースの表現を豊かに美しくするために以下の点も重要です。

(1)立体感のある陰影表現
(2)遠近感のある演出効果
(3)質感の表現

(2)立体感のある陰影表現(光、影、空気感の効果的な使い方)として例を見てみましょう。こちらの作品は光に満ちたパティオのパースですが、光が当たって明るくなっているところと、きちんと陰が濃く出ているところとのバランスが非常にいいですよね。光量の追加はCAD上で光源、影方向は太陽光の方向などで微調整します。空気感を演出するには陰影をしっかりつけることがポイントです。レンダリング前に一工夫するだけで見違えるようなパースが出来上がりますよ。
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エディア株式会社 山口 詩乃氏 リックパースコンテスト2015 パース部門 ガーデン大賞

(3)遠近感のある演出効果(奥行き、濃淡)として特徴的なのはこちらの作品。効果的な前景や濃淡による視覚的効果、奥行きを演出する為の工夫がなされています。さらにこの作品では植栽の濃淡、左前部分の植栽がある事での遠近感、右端の扉を少し開けている事で奥行き感がさらに強調されています。扉を少し開けて向こうの景色を見せることでさらに奥行き感を演出しているんですね。こういう芸の細かさも表現力をプラスします。
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有限会社ビークリエイト 米田 由美子氏 リックパースコンテスト2016 総合大賞 グランプリ

(4)質感の表現(光沢感、鏡面、ザラザラ感、ツルツル感、ふわっと感など)素材に質感を与えてレンダリングを実行すると、こちらの作品の様に光沢感やザラザラ感を表現する事が出来ます。ただやり過ぎると、品がなくなってしまいますのでバランスを見ながらの調整が必要です。特に反射の映り込みはパースを格段にかっこよく見せますが映り込みが多すぎると嘘くさく、逆にのっぺりとした表現になってしまいパースの質を損ないかねないので注意が必要です。
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有限会社ビークリエイト 米田 由美子氏 リックパースコンテスト2016 ライティング優秀賞

陰影表現、遠近感、質感をパースにプラスしたい時の参考にしてみてください。エクステリア・ガーデンのパースを作成するなら様々な表現設定が可能なRIKCADがオススメです。