部下を伸ばす、パーソナリティに合わせた叱り方


叱り方にもルールが必要と前の記事ではご紹介しましたが今回はどうやって叱ったら部下はヘソを曲げずに指摘を受け入れてくれるか、をご紹介します。

まず、叱る前に叱る側が意識すべきことがあります。人の行動は「不快を避け、快を得る」ことが行動原理であり本能です。人の行動というのは常に感情による大きな影響を受けています。ここで大切なのは不快にさせてイヤイヤ動かすのではなく、快にさせて質の高い行動に促すことです。「叱る」ことは一時的な対処療法ではなく、個々人を質の高い行動へ促していくことだと叱る側が自覚する必要があります。それでは「快にさせる叱り方」とはどんなものがあるのでしょう。

◆モチベーションを高める叱り方◆
人は給料や待遇が充実しているからといって必ずしも積極的・意欲的に業務に取り組むわけではありません。それよりも日々の仕事の中で周囲から認められ、達成感ややりがいを得ることで満足感やモチベーションがあがり積極的な行動へとつながります。その事を踏まえ、叱る時は「給料が下がるぞ」「降格するぞ」や、逆に「もっと頑張れば給料があがるぞ」「出世するず」といった環境の変化を示唆するような叱り方ではなく、課題点を指摘するだけではなく「もっと大きな仕事が任されるよ」「周りから認められるよ」「今よりも成長できるよ」と、相手の成長ややりがいに繋げて叱ると効果的です。叱られても自らのプラスになると知れば、自発的に行動するはずです

 

◆叱っても気まずくならない3つのポイント◆
納得を得る
相手に「なぜ叱られているのか」という理由がちゃんと伝わっているかどうかが大事です。

共感
叱られたことに納得したとしても行動につながらないには共感が足りていないのが原因です。共感してもらえるように、叱る側の熱意も必要です。

価値
行動の改善ばかりを促されても人はなかなか変わりません。行動の改善をすることで自分は何を得るのか?それは魅力的なことなのか?プラスになるのか?それがわかってこそ意欲的な行動の改善につながります。金銭的な価値を得ることより心理的な価値の方が満足度も高まります。

 

◆相手のパーソナリティをつかんで、臨機応変に叱り方を変える◆
パーソナリティとは心理学用語で「人格」や「個性」のことです。部下の個性に応じて叱り方を変えないと、せっかく時間を割いて指摘をしても一方通行になってしまう可能性もあります。

部下のタイプが「負けず嫌い」の場合
【タイミング】その場ですぐ。後で叱ると反発されてしまうかも。
【場所】負けず嫌いなので人前で叱るとやる気になります。
【注意点】結論を先に述べ、ストレートに叱る方がよい。叱る時間は短めに、くどくど言わずに相手に委ねる方が良い。

部下のタイプが「お調子者」の場合
【タイミング】その場ですぐ。後で叱っても忘れている場合がある。
【場所】叱ってもすぐ忘れるので人前で叱っても大丈夫。
【注意点】深刻に厳しく叱られるのが苦手なので明るくさっぱりと叱る方が良い。しかし忘れっぽいので定期的にチェックが必要。

部下のタイプが「深刻に考える人」の場合
【タイミング】その場で叱ると深刻に考えすぎてフリーズしてしまう。相手が受け入れられる状況かどうかの見極めが必要。
【場所】人前よりも一対一。時間を取った方がいいです。
【注意点】落ち込みやすいのであれこれ叱らず1点に絞って叱り充分なフォローが必要。自分の意見を言い出せないタイプなので相手の意見にも耳を傾けた方が良い。

部下のタイプが「頑固者」の場合
【タイミング】こだわりや考えがあってのことかもしれないので一旦時間を置き、相手の様子を見ます。
【場所】人前よりも一対一。時間を取った方がいいです。
【注意点】抽象的な叱り方はNGです。具体的かつ理由も一緒に伝え、しっかり納得させることが必要です。

 

いかがでしたか?同じような内容のことで叱るにしても、部下のパーソナリティによって叱り方は変えた方がベターかもしれませんよね。書いていて自分でもハタと気付きましたが、私は完全に「お調子者」タイプで叱られてもすぐに忘れてしまうし、だから上司は定期的に私に小言を言うんだな…うちの上司ちゃんと叱り方使い分けてるじゃん、と思った次第です…。

 

出典:あたりまえだけどなかなかできない叱り方のルール