マンションリフォームに自然素材を使う時知っておきたいコト


野村総研の調べによると現在3割の人が中古住宅に住んでいるそうですが、2030年にはおよそ5割の人が中古住宅に住むのではないかと予測されています。自分の周辺を見ても郊外に新築一戸建てを買うより都心の中古マンションを買ってリノベーションする世帯の方が多い気がします。
ICA関西3月のセミナー「自然素材マンションリフォーム(講師・清水初美氏)」で聞いた、自然素材を使用したマンションのリフォーム・リノベーションで知っておきたいことをまとめました。

自然素材の住居に向いていない人の特徴として以下の点をあげていました。
・ピカピカの素材が好き
・お掃除が楽な方がいい
・少しの隙間や傷が気になる
・なるべく工事費用は安い方がいい
・不揃いなものが苦手
・几帳面な性格
・除菌や消毒をしないと気が済まない
・リフォームに時間をかけたくない

当てはまる項目が多いほど自然素材の住居には向いていない可能性があるそうです。自然素材は不揃いで傷があるものも多くお手入れも手間がかかり、消毒がしにくいものがあり、経年変化を楽しむものなのでずっと同じようにピカピカというわけにはいかないからですね。

◆自然素材◆
メリット
・風合いがよく、あたたかみがある
・経年変化が楽しむことができ、調湿や消臭など身体へ良い影響
デメリット
・メンテナンスが大変
・価格が新建材に比べて高い
・個体差があり施工前のイメージがしにくい
・乾燥により反りやねじれが出てしまう

◆新建材◆
メリット
・デザインや性能が豊富
・製品が均一で施工前のイメージがしやすい
・価格が安定しており低コスト
・掃除などのメンテナンスが楽
デメリット
・自然素材のようなあたたかみがない
・シックハウスの原因の可能性がある
・経年変化で古ぼける

自然素材にこだわるあまり、メンテナンスがとても大変な住居になってしまうのもしんどいものですので、自然素材と新建材をうまく組み合わせていいとこどりにするのがいい!と講師の清水氏は話していました。ただ、自然素材同士の組み合わせとしていい点は少々色合いがちぐはぐでもどこかまとまり感がでて、センスがなくてもちゃんと深みのある住空間が演出できる点をあげていました。

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↑それぞれ少しずつ色味が違う家具や床材でも自然素材同士だとこんなに統一感がでる


それぞれ施工するマンションによって違ってきますが、マンションリフォームに関する様々な管理規約があります。主なものとしては以下の通りだそうです。

(1)マンションの主要構造部分、躯体部分に影響を与える工事の禁止事項
当然ですが躯体そのものへの施工はNGなところがほとんど!

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こんな古材の棚を取り付ける場合は躯体から3cm話したところに壁を作ります。コンセント位置も変えられます。「3cm狭くなってしまうんですか」と気にするお客様もたまにいますが、3cmくらいでは部屋の広さの変化に気づきません。

(2)床フローリング(防音フローリング)
規定値はマンションによってことなりますが、多いのがLL45~40の数値設定です。LL値とはスプーンを落とした時の音やスリッパの音などの「カラン」っとした軽量床衝撃音、LH値とは子どもが跳ねたりした時などに発生する「ドスン」っとした重くて鈍い感じの音です。数値が小さければ小さいほど遮音性にすぐれています。L40~45だと上階の子どもの飛び跳ねる音が「かすかにきこえる」「聞こえるが気になるほどではない」といった規定値です。マンションをリフォームする時はこの遮音等級に準じた工事が必要になります。
講師曰く、タタミからフローリングに変えると下階からのクレームが出やすいそうです。フローリングに比べるとタタミの方が断然音がひびきません。集合住宅で暮らす以上避けられない生活音ですが、クレームを防ぐためにも遮音性には特に気を使いましょう。

◆直張りタイプ◆

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新建材で突板合板に防音用のクッション材がついたフロア材。モルタル下地の上に直接、施工が可能です。直貼りなのでコストも工法も二重床タイプに比べてかかりません。

◆二重床タイプ◆

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床下に空間がある構造の工法。無垢材フローリングを貼る場合はこちらの工法になります。コンクリートスラブの上に支持脚・ボード・合板を乗せて仕上げ材を貼る工法です。支持脚とスラブの間に吸音材を入れ遮音性を高めます。支持脚の高さは7~8cmがスタンダードでしたが最近は3~4cmのものも販売されており、お好みの高さに調節が可能です。直貼りタイプに比べると工程や使用する素材が多く、工費がかさむのも理解できます。

講師のオススメの床材はコルク材。

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コルク材専用の下地(コルホーンなど)がありマンションなどの集合住宅に適した高い遮音性、やわらかな肌触りであたたかみがある床材としてオススメしていました。

(3)水廻りの規定
蛇口の向きを変えるくらいの移動はOKですが、水廻りを隣の部屋に移動させることは配管の問題等で禁止の場合が多いそうです。
水廻りに自然素材のタイルを希望される方も増えており、現在は効果の高い防カビ目地材などがあり、昔にくらべ手入れがしやすいこともあり水廻りをタイルにされる方は増えているようです。また人工大理石の天板なども見た目の美しさ(自然のものに近い見た目のものが多い)のと手入れのしやすさで人気だそうです。

(4)給湯器・電気容量の規定
給湯器や電気容量の規定も大事なポイントです。必ずチェックしましょう。


大事なのは「専門的なことはわからないから」と施工業者に任せっぱなしにせずに、なるべく施主も業者と一緒に確認し、わからなければわかるように説明してもらった方がいいということです。トラブルを未然に防ぐためにも積極的に規定や管理規約を理解しましょう。後半では自然素材の壁材&床材のワックスについてのまとめを公開予定です。